ゼニア「トロフェオ」とロロ・ピアーナ「タスマニアン」の比較

ゼニアの「トロフェオ」とロロ・ピアーナの「タスマニアン」

生地

良くイタリア高級生地メーカーとして比較されるゼニアとロロ・ピアーナ。

 

今回はその2ブランドについて比較します。

 

この二つの二大ブランドはオーダースーツ好きには憧れのブランド生地です。

 

ゼニアで最も代表的コレクションは「トロフェオ」

 

ロロ・ピアーナは「タスマニアン」

 

まずは、「トロフェオ」はスーパー150(スーパー150は直径16ミクロンの原毛を指します。)の原毛を使用したコレクション。

 

ゼニアはスーパー表記をしない方針で以前はスーパー110ともいわれていましたが、

 

他ブランドのスーパー110クラスの生地と比較すれば、その質感の差は歴然です。

 

平均的な目付240gとオーシーズンに分類されます。

 

「タスマニアン」は、オーストラリアの北東のタスマニア島で飼育された羊からとれるスーパー170(スーパー170は直径15ミクロンの原毛を指します。2021年以前はスーパー150を使用)の原毛を使用したコレクション。

 

明らかにゼニアのトロフェオを意識しての原毛のグレードアップでしょう。

 

目付は260gとトロフェオに比べわずかに重いです。

 

ロロピアーナからの説明では冬以外着れるスリーシーズンとありますが、実際にはオールシーズン着れるオールシーズンの生地に分類されます。

 

スペック上の原毛の細さと目付はロロ・ピアーナの方が上です。

 

・ここからは生地のデザイン、実際に触った感じ、出来上がりの違いについてご紹介。

 

これはゼニア、ロロ・ピアーナのコレクションに言えることですが

 

ゼニアは男性的でビジネススーツよりの落ち着いたデザイン、色味もスモーキー、光沢はにぶく光る感じで、やや強めに光る生地の提案が多い。

 

変形ヘリンボーンなど、織を多用した生地が特徴。

 

生地感は打ち込みが甘く、ハリが弱く、イタリア生地らしいしなやかな印象。

 

デリケートで毛足が長く、日常的にブラッシングなどケアーが必要です。

 

ロロ・ピアーナはどちらかといえば、女性的な鮮やかな柄、発色が多く、光沢はきらりっと光る印象で、光は強い。

 

細い糸を利用しなくてはできない、マイクロチェック(遠目で見たら無地に見える細い格子柄)が多く提案される。

 

生地感はイタリア生地にしてはハリがあり、割とシワに強く、復元性があり日常使いしやすい。

 

・スーツとしての出来上がりの違い

 

ゼニアの「トロフェオ」は男性的な落ち着きのある、貫禄あるスタイル。

 

ロロ・ピアーナの「タスマニア」は洗練され、華やかな印象になります。

 

個人的にはロロ・ピアーナの「タスマニアン」の方が時代的に、今風のスーツといった感じに。

 

ビジネスシーンに重きを置くのなら、ゼニアの「トロフェオ」がオススメです。

 

どちらも、甲乙つけがたいのですが、今回の比較とさせていただきます。

 

ちなみにどちらも、非常に繊細な生地ですのでしっかりとした仕立てを行える、高級テーラーがオススメです。

 

ロロピアーナでオーダースーツを作るのにオススメな

オーダースーツ店

 

 

ゼニアでオーダースーツを作るのにオススメな

オーダースーツ店